【試乗記】レクサス新型NX250の気になる振動・エンジン音とは?

レクサス NX250

みなさんこんにちは。ファンモビ管理人です。

前回の新型NXまとめ記事に続いて、今回は気になるレギュラーガソリンNAエンジン仕様のレクサスNX250について試乗結果についてレポートします。

当日は同時にレクサスNX350h F SPORTも試乗しているので、新型NXのハイブリッド・ガソリンNAモデルの違いについても詳しく解説していきます。

レクサスNX250 version L試乗の背景

トヨタ自動車株式会社より引用

Youtubeなどで見るとレクサスNX250はエンジン音が気になる、高級車らしくないというレビューが多かったため、本当にそのように感じるのか実際に試乗してレビューをしたいと思います。

レクサスNX250の価格・スペックを見たい方は過去記事でまとめていますのでそちらをチェックしてみてください。

レクサスNX250 version Lの試乗で感じたポイントまとめ

私がレクサスNX250の試乗で感じた良い点3つ、悪い点2つを紹介していきます。

レクサスNX250の良い点

①内外装の質感の高さ

私はレクサスNX250 version Lのグラファイトブラックガラスフレーク色に試乗したのですが、まず最初に感じることは内装・外装の質感の高さです。

まず外装の質感で良いと感じた点は以下の3点です

  • フラットに切り立ったスピンドルグリルの細かな意匠が見た瞬間に高級感を感じられる点
  • 全席のドアハンドル部分の鋭いプレスラインは乗り込む前に、スポーティーな印象を与えてくれる点
  • ポルシェ911のように一文字に伸びたリアテールランプで、幅広な印象で後続車に存在感をアピールしてくれる点
トヨタ自動車株式会社より引用


また、内装について良い点は、やはり14インチの大型ディスプレイ部分となります。
運転席・助手席・後部座席、どの座席から見ても今までにないダイナミックさを感じさせてくれるので新鮮な印象を受けます。

ちなみに、Youtubeなどのレビューではレクサス新型NXの助手席側の内装がかなり寂しい感じ、というネガティブなレビューがありましたが、実際に乗ってみると全く気になりませんので購入希望者の方は安心してください。

Youtubeのように運転席のヘッドレスト側からの撮影時の画角でみると確かに殺風景に見えるのですが、実際に乗り込んでみると運転席側から視界に入るのは14インチの大画面のモニターがメインになりますので助手席側の内装が気になることはありません。

一応、助手席側に座ってみましたが、大型モニターに目が行くのでフラットなインパネが気になることはありません。
(そもそも、普段から目線を少し落としてわざわざインパネデザインみる人いないのではないか?とも思います。)

トヨタ自動車株式会社より引用

②軽快さを感じさせてくれるハンドリング

実際にレクサスNX250をドライブしてまず初めに良い点として感じるのは、『ハンドリングの軽快さ』です。
NX350h F SPORTと乗り比べると、EPS(電動パワーステアリング)がどっしり感ではなく上質な切り出しを感じさせる方にほどよくチューニングされており、車重の軽さも相まってスポーティーで軽快なハンドリングを実感できます。

特に街乗りなどでは軽やかなステアリングで右左折時の切り出しや車線変更の際に、上質なドライブフィーリングと言えるでしょう。

③アクセルとエンジン音がリニアであること

躾の悪いCVT車や、エンジンで発電してモーターで走行するシリーズハイブリッド車に乗ったことがある方は、アクセル開度とエンジン音が比例せずにドライバビリティの悪い印象を受けたことがあるのではないでしょうか?

しかしレクサスNX250は2.5LのNAガソリンエンジンと8ATが採用されており、アクセルを踏んだ分だけエンジン回転と加速感が比例するため、車を操っている感覚を受けます。

また、NX250に試乗したYoutubeのレビューでは街乗りでガソリンエンジンの音の大きさが気になると言う話が出ていましたが、一般的な街乗りのアクセルワークをする限り派手な音は室内では聞こえず、静粛性の高さを感じられます。
(ベンツSクラスやセンチュリーなどを乗っていない限りは、一般的な運転で音が気になることはないです。また、NX250の街中運転でエンジンが唸るほどアクセル踏むこともまずないかと。)

ただし、高速合流での加速などでは様々なYoutubeの冒頭でデメリットとして紹介されているようなエンジン音が盛大に室内に入ってきます。スポーティと感じる方もいれば、うるさいと感じる方もいるので高速をよく使う方は一度自分に合うか検証してみることをお勧めします。

レクサスNX250の悪い点

①低速でギクシャク感のある8AT

街中で優しくアクセルを踏むような方にとっては、今回のNX250の8ATでは2速に入るタイミングで大きめのショックを感じます。正直なところ下手くそなMT運転者のような変速ショックなので、普段丁寧な運転をするような方は注意が必要です。私はかなり丁寧にアクセル・ブレーキワークをするタイプなので、スタートの際にかなり気になりました。

少し強めにアクセルを踏むようにすると、上記のショックは小さくなりますので、ドライバーの普段のアクセルワークと8ATの設定の相性があると感じます。
(街乗りでも強めにアクセルを踏むタイプの方であれば、逆に小気味よくステップするATと言う印象を受けると思います)

②最悪なアイドリングストップの挙動・ステアリングに伝わるエンジンの振動

上質なレクサスの世界観を感じたい方は、絶対にレクサスNX250のアイドリングストップはオフにしておくことをお勧めします。

レクサスNX250はハスラーなどのようにISG(スターターとオルタネーターが一体型でベルト駆動するモーター)が搭載されておらず、ピニオンギアで駆動するコンベンショナルなスターターのため、高級車にふさわしくないほどの相当に盛大な振動と音を感じます。

過去にクラウンやエスティマなどのISGによるマイルドハイブリッドで失敗したトラウマや、THSのような出来の良いストロングハイブリッドと差別化したいなどメーカーの思惑があると思いますが、現状のレクサスNX250のアイドリングストップであれば搭載しない方が良いレベルです。

また、夏場のエアコンを効かせているタイミングなどでは、ステアリングに微振動が伝わってくるため、高級車からの乗り換えやトヨタ・ホンダ・日産のハイブリッドから乗り換えをする方は大きな違和感を感じるかもしれません。
(ガソリンエンジンのハリアーやRAV4からの乗り換えであれば気になりません。)

レクサスNX250 version Lがおすすめの方

レクサスNX250に実際に試乗して感じた良い点・悪い点を解説してきましたが、高級車やハイブリッド車のフィーリングに慣れている方、街乗りで丁寧なアクセルワークをする方にとっては、あまり良い印象を受けないのではないかと感じます。

ただし、以下のような考え方・使い方をする場合は、私が紹介した悪い点はほぼ感じないと思いますので、レクサスNX250が最適な選択肢と言えるでしょう。

  • リセール率含めてコスパ良く乗りたい方
  • ストップアンドゴーの多い市街地などであまり乗らない方
  • 高速道路や信号の少ない道路など、速度変化の少ない運転シーンが多い方
  • 普段からアイドリングストップを切っていて、強めにアクセルを踏んで出だしの加速をする方

レクサスNX250の最終評価

funmobiではコスト・機能・デザインのバランスによって評価をしています。

新型NX250 version Lは本体価格552万円とガソリンモデルのハリアーZレザーパッケージよりも約120万円高い価格となっています。レクサスのおもてなしや内装・外装の質感の高さ、3年間のメンテナンス費用込みなどのレクサス独自の体験を重視される方にとっては妥当な金額差と感じるでしょう。

しかしながら、レクサスNX250の市街地のドライバビリティにおいてはガソリンモデルのハリアーの方がよいためNX250のコスパの悪さを感じます。(ガソリンモデルのハリアーではアイドリングストップ機能がついておらず、力強い走り出しとシームレスな加速を感じられる新開発ダイレクトシフトCVTが搭載されているため市街地での滑らかさは圧倒的に上です)

レクサスNX250がおすすめの方は、街乗りでの走行頻度が少なく、高速道路や信号の少ない道で一定速度で走るシーンが多い方や、加速時の力強さとシームレスなエンジン音を感じたい方と言えるでしょう。

現時点ではドライバビリティやコストパフォーマンスを求める方は、NX250シリーズを選ぶのではなく、予算があればレクサスNX350hまたはNX350 F SPORT、予算がなければハリアーのガソリンモデルかハイブリッドモデルを選択することをお勧めします。

また、このブログを見ているレクサスの企画担当者の方がいれば、日本国内のNX250においては8ATの設定の最適化とISGによる上質なアイドリングストップ(またはアイドリングストップを搭載しない)の実現をお勧めします。