2023年6月にフルモデルチェンジが発表されたトヨタの新型アルファード。
堂々たるデザインと良好な乗り心地、圧倒的なリセールなどLクラスミニバンの王者に君臨する3世代目の新型アルファードのおすすめグレード、乗り出し価格、選び方についてわかりやすく解説していきます。
実際に私も発表直後に新型アルファードのExecutive Lounge(ハイブリッドグレード)を試乗してきましたのでその感想も合わせてご紹介したいと思います。
トヨタのアルファードとは?
トヨタ自動車株式会社より引用
トヨタのアルファードの歴史を簡単に紐解くと、1997年に発表された大ヒットLクラスミニバンであるエルグランドの対抗馬としてトヨタ自動車が戦略的に投入した高級ミニバンです。
当時のLクラスミニバンはトヨタのグランビア、グランドハイエース、日産のエルグランドなど同じサイズの商用車バンで実績のあるFRがベースとなっていました。
FRはドライバビリティや車重バランスが良くなる一方で、前のエンジンの動力を後輪に伝えるプロペラシャフトがあるため、室内が高くなり乗降性が悪くなるデメリットがありました。
しかし市場のニーズとしては高級感と張り出しのあるデザイン、乗り心地の良さ、燃費性能という傾向だったのでトヨタ自動車はFFベースで燃費が良く高級感のある外見のアルファードを市場に投入しました。
それ以降、アルファードは高級Lクラスミニバンの王者として君臨しており、モデルチェンジごとに前の世代の良さと改善点をしっかりと押さえた商品開発をしてきています。
今回は、高級感・燃費性能・ドライバビリティ・乗り心地の全てが過去最高傑作となった新型アルファードの魅力、乗り出し価格、選び方について仮説していきます。
新型アルファードはこんな方におすすめ
現在、新型アルファードは23年7月ごろにオーダーストップとなっており、7月に発注した人でも翌年9月ごろの納車と言われています。非常に購入タイミングの検討が難しい以下のようなタイプの方は新型アルファードの購入を検討することをお勧めします。
- 前提:縦5m、横1.85mの駐車場を確保でき、1年以上先の納車まで待てる方
- 高級感と存在感のあるLクラスミニバンが好きな方
- 快適な移動体験を求めている方
- リセールの良い車に乗りたいと考えている方
新型アルファードの外装・内装デザイン
新型アルファードの外装デザイン
トヨタ自動車株式会社から引用
トヨタ自動車株式会社から引用
トヨタ自動車株式会社より引用
新型アルファードの外装デザインは基本的には大ヒットした3代目アルファードのデザインのキープコンセプトとなっています。
今回の新型アルファードの外装デザインは「Forceful×IMPACT LUXURY」をコンセプトに作り上げられており、特徴としては、以下の3点であると言えます。
- レクサスNXのような垂直に切り立った存在感のあるフロントグリル
- 力強さを感じさせるサイドのプレスライン
- 羽のような躍動感を感じされるリアコンビネーションランプ
新型アルファードは前回のデザインをベースにより力強く、より上質感のある外装デザインで作り上げられていますので、3代目のアルファードのデザインが好きな人はマストバイでしょう。
新型アルファードの内装デザイン
トヨタ自動車株式会社から引用
トヨタ自動車株式会社から引用
今回私も新型のアルファードを実際に試乗をしてみて感じた内装デザインとしては、新型RXに似た高級感と先進性のあるコクピットということです。
特に、新世代レクサスで採用された14インチの大型ディスプレイと組み合わされたデジタル表記のエアコンスイッチ、新型RXで採用された車内の広がりと囲まれ感のバランスを追求したフロントパネルの意匠の良いところをオマージュしていると言えるでしょう。
また、ステアリングもレクサスに採用されたタッチトレースを採用した新デザインが採用されており、12.3インチのフル液晶メーターと相まって、所有する喜びと運転する楽しみを両立しています。
今回のアルファードは2列目が主役とレビューされる方も多いですが、個人的にはドライバーに対しても最大限の配慮をした良い内装と感じました。
トヨタ自動車株式会社から引用
『リヤヒーターエアカーテン』トヨタ自動車株式会社から引用
また、前回のアルファードでも快適性の高い2列目となっていましたが、今回の新型アルファードでも日本人らしい細やかなおもてなし機能が大幅に向上しています。
例えば、スライドドアの上質な開閉音を実現するために、障子を閉める時に所作を参考にしたスライドドアの動作を実装していたり、乗り込みがしやすいカラクリ式のユニバーサルステップが採用されています。
さらに、排気ガスを検知して内外気循環を切り替える前後左右独立式のオートエアコン、後部座席コンソールのエアコン吹き出し口、冬季に820mmの大開口スライドドアを開いた際に冷気が入ってきにくいようにするリアヒーターエアカーテンなど快適性能が大幅に向上しています。
新型アルファードはドライバーの楽しみと、後部座席に乗る大切な人の快適性が見事に両立している一台となっています。
新型アルファードのサイズ
新型アルファードはNXやハリアーなどでも採用されている非常に出来の良いTNGA-Kプラットフォームが採用されています。
今回の新型アルファードはMCプラットフォームから刷新されていますが、サイズについてもキープコンセプトとなっています。具体的には新型アルファードは先代と比べて全幅とホイールベースのサイズに変更はなく、全長が40mmほど延長、全高が10mmほど低くなっているサイズ感です。
- 全長:4,995mm
- 全幅:1,850mm
- 全高:1,945mm
- ホイールベース:3,000mm
- 重量:2,060kg〜2,290kg
- 新型アルファードは車両重量が2トンを超えており、一部の駐車場では車重制限を超過する可能性がありますので注意が必要です。
新型アルファードのグレード
半導体不足の影響で納期に見通しがつかない状況のため、トヨタのシエンタと同じようにリリースの段階ではグレードはExecutive LoungeとZグレードの上級グレードで構成されています。
おそらく生産が安定してきたタイミングで、年次改良+グレード+PHEVなどのパワートレイン追加がされると思います。
忙しい方向けに、新型アルファードの選び方の結論を書くと以下のようになるでしょう。
- リセール重視でコスパ良く乗りたい方はZ 2.5Lガソリン2WD
- 予算が潤沢で上質な乗り心地と後部座席の快適性を重視したい方はExecutive Loungeの2WD(雪国は4WD)
- 予算の関係でコストと上質な乗り心地のバランスを求める方は、Z ハイブリッド 2WD(雪国は4WD)
現時点ではZとExecutive Loungeの2グレード構成となっていますので、具体的なメリット・デメリット、それを踏まえた選び方が気になる人に向けて、詳細の検討軸について説明をしていきます。
グレードの選び方の軸①『潤沢な予算があるか否か』
新型アルファード Executive Lounge トヨタ自動車株式会社から引用
現在、新型アルファードのグレード構成はZとExecutive Loungeの2グレード構成となっているため、グレードの選び方についてはかなりシンプルと言えます。
新型アルファードの中で万人が満足するレベルの上級モデルであるZグレードと、VIP向けの後部座席の快適性を追求したExecutive Loungeという明確な棲み分けがされており、本体の価格差はなんと『230万円』となっています。
230万円の差額の内訳を見ると、高遮音性ガラス、アクティブノイズコントロール、左右独立ムーンルーフ、リヤエンターテイメントシステム、上質なプレミアムナッパシート、後部座席の手元でアドバンストパークやデジタルインナーミラーなどが追加されていますので、非常に高額ですが適切な価格差とも言えます。
そのため、新型アルファードの選び方として潤沢な予算がある方は快適性能の高いExecutive Lounge、リセールなども意識して購入されたい方はZグレードを選ぶと良いでしょう。
(実は乗り心地を向上させるため、Executive Loungeは17インチホイール、Zグレードは18インチホイールだったりしますので一概にExecutive Loungeであれば全て上位互換というわけではないことに注意が必要です)
グレード | 主な特徴 |
---|---|
新型アルファード Zグレード | ・14インチディスプレイ+12.3インチフル液晶メーター ・合成皮革エグゼクティブパワーシート(通常テーブル、オットマン、ヒーター) ・18インチアルミホイール |
新型アルファード Executive Lounge | ・14インチディスプレイ+12.3インチフル液晶メーター ・プレミアムナッパエグゼクティブラウンジシート (格納式テーブル、マッサージ機能、伸縮機能付オットマン、広範囲なシートヒーター) ・リヤマルチオペレーションパネル ・14インチリヤシートエンターテインメントシステム ・17インチアルミホイール |
グレードの選び方の軸②『パワートレイン(ガソリン、HV)と駆動方式(2WD、4WD)』
エンジン種別 | 特徴 | スペック |
---|---|---|
新型アルファード ハイブリッド (2WD) | ・新世代のTHSⅡのハイブリッドシステム | ・エンジン出力:140kw/rpm(190馬力) ・モータ出力:134kw/rpm(182馬力) ・エンジントルク:236N・m/rpm ・モータートルク:270N・m/rpm ・車両重量:2,160kg〜 ・WLTC燃費:17.5〜17.6km/ℓ |
新型アルファード ハイブリッド (4WD) | ・新世代のTHSⅡのハイブリッドシステム ・電気式4WDシステムのE-four採用 ・ハリアーPHEVと同じサイズのリアモーター | ・エンジン出力:140kw/rpm(190馬力) ・フロントモータ出力:134kw/rpm(182馬力) ・リアモーター出力:40kw/rpm(54馬力) ・エンジントルク:236N・m/rpm ・モータートルク:270N・m/rpm ・リアモータートルク:121N・m/rpm ・車両重量:2,020kg〜 ・WLTC燃費:16.5〜16.7km/ℓ |
新型アルファード ガソリン (2WD) | ・パワートレインは3代目からキャリーオーバー ・2ARエンジンとSuper CVT-iの組み合わせ (ダイレクトシフトCVTは未採用) | ・出力:134kw/rpm(182馬力) ・トルク:235N・m/rpm ・車両重量:2,220kg〜 ・WLTC燃費:10.6km/ℓ |
新型アルファード ガソリン (4WD) | ・パワートレインは3代目からキャリーオーバー ・2ARエンジンとSuper CVT-iの組み合わせ (ダイレクトシフトCVTは未採用) ・ダイナミックトルクコントロール4WD | ・出力:134kw/rpm(182馬力) ・トルク:235N・m/rpm ・車両重量:2,120kg〜 ・WLTC燃費:10.3km/ℓ |
トヨタの4代目新型アルファードでは、ガソリンエンジンはパワートレインがキャリーオーバー、ハイブリッドがハリアーと同じ世代のTHSⅡに更新されているという大きな違いがあります。
私は、Executive Lounge(ハイブリッド)の2WDに試乗したのですが、新世代のTHSⅡらしく滑らかで力強い加速感を感じることができます。上質な乗り心地やドライバビリティを重視したい方は、新型アルファードはハイブリッドモデルを選ぶことをお勧めします。
とはいえ、新型アルファードのガソリンエンジンも前モデルから円熟している2ARエンジンとSuper i-CVTの組み合わせとなっていますので、ガソリンエンジンモデルも滑らかな加速感を味わうことができます。リセールや初期の購入価格を意識する方にとっては良い選択肢と言えるでしょう。
新型アルファードの安全装備・先進機能
新型アルファードはレクサスNX・RXと同様にミリ波レーダーと単眼カメラ、ドライバー監視システムを組み合わせたトヨタチームメイトと呼ばれる安全装備を採用しています。
また今回の新型アルファードは新設定されたPDA(プロアクティブドライビングアシスト)で、歩行者の飛び出しや右左折・カーブの際のスピードの出し過ぎによるリスクを検知し、自然にハンドルや速度を調整してくれる機能となっています。
トヨタ自動車株式会社から引用
安全装備・先進装備 | 概要 |
---|---|
プリクラッシュセーフティー | ・昼夜の歩行者、自転車、昼間の二輪車を検知し衝突回避を支援 ・交差点の出会い頭や右左折の際の衝突についても回避する機能付き |
フロントクロストラフィックアラート(FCTA) | ・交差点の死角から接近する車両を検知して、ヘッドアップディスプレイやブザーなどで警告 |
レーンディパーチャーアラート (LDA) | ・車線逸脱の可能性がある際に、ヘッドアップディスプレイ、メーター、ステアリングの振動などでユーザーに警告し、ハンドリング操作を支援 |
レーントレーシングアシスト (LTA) | レーダークルーズコントロールの際に、車線中央を走行できるようにステアリングの操作を支持 |
レーンチェンジアシスト (LCA) | ・自動車専用道路で、LTA作動中にウインカーを出すとシステムが周囲の車両を検知しながら自動で車線変更を実行 |
ロードサインアシスト (RSA) | ・速度制限や一時停止などの標識をカメラが検知し、メーター内に表示する機能 |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き) | ・進化した前方認識範囲で、従来のストップゴーの対応だけではなく、全車の割り込み時やカーブの際の滑らかな速度抑止などを追加。また、ウィンカーと連動した追い越しや車線変更支援も搭載。 |
発進遅れ告知機能 (TMN) | ・信号待ちなどで前の車の発進や青信号の表示に気づかなかった場合、メーターとブザーでお知らせする機能 |
ドライバー異常時対応システム | ・レーンとレーシングアシスト中にドライバーの無操作が継続した場合、ホーンなどで異常を社外に伝えながら減速・停止してくれる機能 |
アダプティブハイビームシステム(AHS) | ・片側11個のLEDを制御し、照射と遮光することで夜間の照射範囲を最適化 ・右左折時に先の状況をわかりやすく照らす、コーナリングランプ付き |
プロアクティブドライビングアシスト(PDA) | ・歩行者や車両、カーブなど走行位置や速度による衝突リスクを検知し、自然な形で減速支援やハンドリングの支援をする機能 ・ウィンカーとアクセルオフで右左折をする際に、システムが自動で滑らかな減速を行い、右左折のリスクを低減 |
【オプション】アドバンスドパーク | ・ハイブリット、PHEVのみのオプションとなりますが自動で駐車を支援してくれる機能で、運転に不慣れな方でも安心して駐車することができます。 ・駐車場での誤発進や衝突リスクを抑える機能もついています。 |
安全装備はあくまでもドライバーの支援を目的としているため、機能には限界がありますので機能に頼った運転はしないようにしましょう。(参考:トヨタチームメイト)
今回のトヨタ新型アルファードではLexusにも採用されている最新の安全装備が搭載されています。
新型アルファードは前モデルよりもセーフティ機能を大幅に進化していますので、その機能差だけでも旧モデルから乗り換えをする価値があると言えるでしょう。
新型アルファードの走行性能
トヨタ自動車株式会社から引用
新型のアルファードではTNGA-Kプラットフォームが採用されています。ただ、プラットフォームが共通化されているとは言え、ハリアーやRAV4と全く同じの部品や構造というわけではありません。
特に今回の新型ハリアーは外装こそキープコンセプトですが、もっといい車作りを実現するためにロッカー(ボディ両サイドのフレーム)をストレート構造にしたり、床下のVブレースの追加、骨格に構造用接着剤の塗布などをおこなっています。
結果として、新型アルファードはボディ変形と細かい振動を抑えて高級セダンに劣らない上質なドライバビリティと乗り心地を実現しています。
新型アルファードのおすすめオプション
新型アルファードを購入するにあたって、おすすめのオプションを紹介します。
ムーンルーフまたはパノラマルーフ
トヨタ自動車株式会社から引用
新型アルファードでは、後部座席部分に左右に分かれたツインムーンルーフのオプションが用意されています。(Executive Loungeには標準装備)今回のツインムーンルーフはそれぞれ日光を遮るシェードを開閉できたり、後部座席の快適性を重視した構成となっています。
パノラマルーフは約13万円という価格設定で、車内の明るさ・開放感・換気がしやすいという機能性だけではなく、リセールバリューとしても購入金額同等で評価されるケースが多いため、購入資金に余裕のある方は必須のオプションです。
デジタルインナーミラー
トヨタ自動車株式会社から引用
おすすめオプションの2つ目はデジタルインナーミラーです。これは後部ガラス部分に設置されたカメラで撮影した映像をインナーミラー(バックミラー)に投影することで、従来のミラーでは写せなかった後方の死角を少なくするメリットがあります。
アルファードはサイズが大きいLクラスミニバンですので、通常のミラーですと後方の死角が大きくなってしまいます。最初は慣れ親しんだミラーと見え方が違うため、違和感を感じる方もいるかと思いますが1ヶ月ほど運転すれば慣れますし車線変更などの際に死角が減るので確実に運転がしやすくなります。
(それでも慣れない場合や、後部座席の子供の顔をチェックしたい場合はミラーモードにも変更ができます)
4.4万円のメーカーオプションでリセールの際の評価も期待されるため、つけておくことをおすすめします。
GRパフォーマンスダンパー
ヤマハ発動機株式会社から引用
パフォーマンスダンパーは新型アルファードで約10万円で用意されているディーラーオプションです。
パフォーマンスダンパーとはヤマハ発動機が開発したオイルダンパーでボディに発生する微振動を吸収することで上質な乗り心地やカーブや高速道路などのジョイントを走行する際の安定性にも寄与します。
鈍感な筆者でも感じられる効果がありますが、本当に効果があるのだろうかと不安に感じる方も多いかと思います。
私が過去に自腹でパフォーマンスダンパーを購入してレビューした記事がありますので、気になる方はチェックしてみてください。
参考記事:【体験記】パフォーマンスダンパーの実感できる効果とは?
新型アルファードの乗り出し価格
新型アルファード Zハイブリッド(2WD)の乗り出し価格
トヨタ自動車株式会社から引用
コストと乗り心地・ドライバビリティ・燃費性能のバランスが最も良い新型アルファード Zハイブリッド(2WD)に対して、メーカーオプションである『ツインムーンルーフ』、『デジタルインナーミラー』、『トヨタチームメイトアドバンストパーク+パーキングサポートブレーキ』を追加した見積もりです。
本体価格620万円の新型アルファードZハイブリッド(2WD)の乗り出しとしては約660万円〜680万円でみておくと良いでしょう。(Zハイブリッド4WDの乗り出し価格は690万円程度です)
上記の見積もりにはフロアマット(約11万円)、ボディーコーティング(10-20万円)などは追加されていません。理由としてこの2つのディーラーオプションは高額なので、社外品を自分で購入すれば10-20万円程度コスト削減ができます。
面倒なことは全てディーラーに任せて手間をなくしたいという方以外は、社外品を検討することをおすすめします。
(現在新型アルファードの値引きは厳しく、ディーラー買取車両などがない限り車両本体価格から5万円しか割引が出ないケースもあります)
新型アルファード Zガソリン(2WD)の乗り出し価格
トヨタ自動車株式会社から引用
現時点のグレード構成で最もリセール率が良いと予想される新型アルファードのZガソリン(2WD)モデル乗り出し価格は約600万円〜610万円となっています。(Zガソリン 4WDモデルの乗り出し価格は630万円程度となります)
前回モデルからキャリーオーバーされた成熟したガソリン+Super i-CVTの組み合わせのパワートレインで車両重量も軽いのでコスパや軽快さを求める方におすすめのモデルです。
※上記見積もりにはフロアマット(約10万円)、ボディーコーティング(15-20万円)などは追加されていません。理由としてこの2つのディーラーオプションは高額なので、社外品を自分で購入すれば10-20万円程度コスト削減ができます。
新型アルファード Executive Lounge 2WDの乗り出し価格
トヨタ自動車株式会社から引用
次に新型アルファードの最上級グレードであるExecutive Lounge 2WDのモデルの乗り出し価格をシミュレーションしてみます。(現時点のExecutive Loungeはハイブリッドのみのパワートレイン構成となっています)
新型アルファードのExecutive Loungeを購入する方は高級感や乗り心地を重視される方も多いと思いますので、純正のフロアマット・パフォーマンスダンパー・乗り降りがしやすくなるユニバーサルステップをオプション追加した構成としています。
乗り心地・高級感を重視した構成である、新型アルファード Executive Loungeの乗り出し価格は890万円〜900万円となっています。(Executive Loungeの4WDモデルの場合は、乗り出し価格が920万円程度となります)
アルファードよりも前に発表されたLexus LMの予想価格と比べると、数百万円〜1千万円ほど安く購入ができるため、ある意味お得なグレードかもしれません。
新型アルファードの最新納期
2023年8月時点の納期ですと、アルファードは全てのモデルにおいてオーダーストップとなっています。2023年7月にオーダーした人が翌年夏頃の納車というコミュニケーションが取られていたので、しばらくオーダーストップが続くでしょう。
とはいえ、新型モデルの初期ロットはリコールには該当しない軽微な問題があるケースが多く、1年後くらいのタイミングで公表されないレベルの設変と呼ばれる改善が入ることが多々あります。
新型アルファードが欲しい方はヤキモキする期間が続きますが、次のオーダー開始のタイミングではグレード追加の話も出てくるかと思いますので、あまり気負わずに待ち続けることをお勧めします。
※トヨタ工場出荷目安
新型アルファードの最終評価
funmobiではコスト・機能・デザインのバランスによって評価をしています。
新型アルファードはZガソリングレード2WDで本体価格540万円スタートで、乗り出し価格も600万円を狙えるという設定は非常に魅力的な価格設定です。高いリセール率なので、リセールバリューを機にする方にはベストな選択といえます。
特に新型アルファードはリセールバリューが非常に高いため、絶対的な金額は高いですが乗り出し価格と売却価格の差額を保有機関で割ると2-3万円台/月で乗れていたということもあります。
新型アルファードで乗り心地と走行性能のバランスを追求したい方は、アルファード Z ハイブリッド 2WDが最もおすすめです。このグレードは乗り出しが660万円スタートとなっているのでガソリンモデルに対して+60万円で乗れるというイメージを持っておくとわかりやすいと思います。
一見、外観だけ見るとキープコンセプトのように思われる新型アルファードですが、一発で新型モデルとわかる内外装のデザイン、TNGA-Kプラットフォームの細かな改良による振動の抑制、視点の高く疲れにくいドライバーポジション、後席に乗る人の快適性などLクラスミニバンとしては最良の選択といえます。
本体価格は高額ですが、リセールの高さもあり保有期間で割った月間の本体費用がリーズナブルになることも予想されることから、新型アルファードの評価は星5つとさせていただきます。